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暮らしの中の遊びとおもちゃコラム 第2回『「おもちゃやさん」になりたい』

レポーター紹介 坂本秀子

NPO法人日本グッド・トイ委員会認定おもちゃコンサルタント、日本プレイセンター協会スーパーバイザー。糟屋郡新宮町にある「木のおもちゃ・おひさまや」代表。週の半分はお店、半分は九州各地で講師活動。おもちゃ、絵本、ごはんなど、からだと環境に優しい暮らしを楽しむお手伝いをしています。

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こんにちは。
「木のおもちゃ・おひさまや」の坂本秀子です。
今回は、いよいよお店オープンに向けて、どのような事を考え、どのような事をしてきたのか、お話していきたいと思います。

 

信頼できるハウスメーカー探し

息子が小学校へ入学する前に家を新築して、その一部をおもちゃやさんにすることを夫と相談して決めました。家を建てるハウスメーカーは住宅展示場を回ったり、情報誌を読んだりして絞り込み、アレルギー体質の息子やお客様に負荷がかからないよう、体にやさしい木の家をイメージしました。
住宅展示場をたくさん回りました。「応対してくれる担当者が、家のこと、特に木のことについてよく知っているかどうか」「建てて5年、10年経った家にお住まいの方に会わせていただけるかどうか」の2点を特にチェックしました。
こちらが質問する度に、「ちょっと確認してきます」と担当者が退席するメーカーは、不安が残るのでやめました。
新築してから5年後、10年後の家にお住まいの方に会わせていただけるということは、アフターフォローがしっかりしているという証拠。建てるまでのお付き合いではなく、家がある間はずっと関わっていてくれるような責任感あるハウスメーカーにお願いしたいと思いました。
そして、担当者自らが大工。新築から5年経ったお住まいを気軽に見せてくださったOBさんが、担当者に「この間はどうもありがとうございました」と仲良さそうに話す。そんなハウスメーカーさんと巡り合う事ができ、我が家をお願いすることにしました。

 

 

セレクタ社(ドイツ)のドールハウス。
我が家は、「昼間電気をつけなくても過ごせる明るくオープンな空間が広がる家に」。
設計士さんがよく話を聞いてくださって、打ち合わせが楽しみでした。

 

 

 

 

 場所が決定!!

ちょうどその頃、関わっていた子育て支援ネットワークの仲間から、「新宮町はいまだに子育てプラザががない。ママ達は近隣の市町まで遊び場を求めて出かけている」という話を聞きました。
まったく縁もゆかりもない「粕屋郡新宮町」でしたが、子育てサロン代わりにくつろげる場所になれたら…。
「家を建てる場所は新宮町にする。」と夫に話していました。最初は主人はもちろん「どうして!?」と驚いていました。
しかし私が理由を話すと、「通勤できない距離ではないし、適度に自然があって、子どもたちにもいいね。」と賛成してくれました。
初めて新宮町を車で走っていると、気になる空き地がありました。目の前は公園です。ビビッ!!ときて、「家建てるのここにする!」とあっさり決めました。地元の不動産屋さんに相談して、地主さんから土地を売ってもらう事ができました。
後は家とお店の設計ですが、信頼できるハウスメーカーをすでに見つけていたので、楽しい打ち合わせでした。

開店準備

一方で開店準備も進めました。ビジネスや経理の知識のかけらもない私。どこから始めたらいいのか…最初は途方に暮れました。
まずは、お気に入りのおもちゃが載っているパンフレットを見て、輸入元の何社かに「こういう想いでおもちゃ屋をやろうと思っている。取引をさせてほしい」という内容のメールを送りました。
「取引開始は難しい」という返事がきた会社にも、何度も何度も電話やメールで「おもちゃへの想い」を伝えました。
そして、「お手伝いします。」と言って頂けた大手5社と契約することができました。
家を建てるお金はもちろん、開業資金もほぼゼロの状態でしたが、借金を背負うと、「稼がなければ!」と精神的に追い詰められそうだったので、銀行などから事業資金を借りることはせずに、独身時代からの貯金でやりくりすることにしました。
税金の知識もないので、開業届を出しに行った時に、対応してくださった方に正直に話して、簡単にレクチャーをして頂きました。
実際店舗を出すということは、細かい準備が必要です。商品を陳列する棚、商品を包むラッピング材、レジスター、看板、領収書、文房具…。すべて一人でどういうものにしようか考え、コツコツ準備しました。
店内のレイアウトなど細かいことが相談できて、おもちゃに詳しい人が近くにいなかったので、「本当にこれでいいのかな?」と常に悩みながら準備しました。

 

 

いつ現場に行っても職人さんが温かく迎えてくださいました。
お店の壁は、「バターミルクペイント」という、舐めても体に害のないものを、子どもたちと一緒に塗りました。
打ち合わせをした方が現場で作業をしていたのも、大工さんならではですね。

 悩んだ営業日

開店の前、娘を出産した助産院へ行くとことがありました。
出産だけでなく、色んな事を気づかせてくださった助産師のK先生に報告すると、「他のお母さんは自分の子のことで精一杯なのに、あなたはよその子のことまで心配しなければならないの?お気の毒だわ…」と言われました。
「ガーン…かわいそうなんだ私…。お気の毒??」かなりの衝撃でした。そこで少し考えて、子どもが小さいうちは、営業日を週の半分くらいにしようと決めました。
図書館など公共施設がお休みになる日は開けたい。講師の仕事を続けられるよう、平日にお休みを入れよう。ドイツも日曜はほとんどお店が閉まるし、我が子と関わることができるように、日曜日はお休みにしよう。そんなことを色々考えて、「月、水、金、第1・3土曜日」を営業日とし、祝日もお休み。その代わり、クリスマス前の2ヶ月は頑張って木曜日以外は営業日とすることにしました。
ところがオープンして6年が過ぎた今でも、「何度か来たけど閉まってました」とか「パパのお休みが日曜日しかないので、一緒にこれないんです」など苦情を頂くことがあり、申し訳なく思います。それでも、私にとって一番大事なのは我が子との時間。娘が成長するまでは、お客様に甘えて、このパターンで営業させて頂こうと思っています。

いよいよ開店!!

2006年12月中旬。我が家が完成し、引っ越しをしました。クリスマス直前だったので、どうしてもお店をオープンしたくて、12月20日に「木のおもちゃ・おひさまや」をオープンしました!!
看板を制作するお金を準備できず、テレビ局で美術の仕事をしている友人が、木の看板を手作りしてくれました。
宣伝チラシを作るお金もなく、手作りのチラシをコピーして近所に配りました。
看板もなく、木製の思い扉を開けて入ってきてくださった開店初日のお客様達には心から感謝しました。
仕入れるお金がなくおもちゃが少ない頃からずっと「おひさまやさんに相談したいから」とわざわざ大野城市や北九州市から高速をとばして来てくださっている方たちがいます。
我が子が帰宅した時に「おかえり」と声をかけたかったので、自宅の玄関とお店の玄関は一緒にしています。
自宅でくつろぐ雰囲気と、赤ちゃんがハイハイできるスペースを確保する為に、靴を脱いで上がるお店にしました。「お邪魔しまーす」と言って入ってこられる方がいたり、1~2時間ゆっくり過ごしていかれる方がいたり、小学校から帰宅した我が家の子どもたちに「おかえり~」と声をかけていただいたり…。
アットホームさが木のおもちゃ・おひさまやの特徴となりました。

 

 

まだオープンして間もない頃の店内です。
棚もおもちゃも少なく、娘の姿がありますね。
娘はお客様のお子様と一緒に遊んで過ごすこともありました。

人気のワークショップ

我が家のリビングや町の施設でほぼ毎月開催しているワークショップ「ひなたぼっこ」も好評です。
おもちゃや遊びだけでなく、「親子で味噌作り」「アロマでベビーマッサージ」など、ママ達のリクエストで決めたテーマをもとに企画、開催し、赤ちゃんも一緒に参加できることをテーマにしています。
特にゴールデンウイークに開催している「ドイツのゲーム大会」は、パパさんにもたくさん参加していただき、早々に定員がいっぱいになります。

 

 

ワークショップ「ひなたぼっこ」の様子です。
木の粘土工作で鉛筆を作りました。
赤ちゃんから大人まで、一人でも参加OKです。
ワークショップの作業に飽きた子は、木のおもちゃで遊んでもいいのです。

 開業して6年が過ぎました

店の狭さもオープンのリズムも相変わらずですが、おもちゃの種類は1500種を超え、随分にぎやかやお店に成長しました。
最近はドイツのボードゲームに力を入れているので、大人がご自分の楽しみの為にいらっしゃることが増えました。夫婦でゲームも素敵です。
どうぞ大人が遊び心を取り戻せるおもちゃ達に会いに、おひさまやにいらしてくださいね。

 

次回もお楽しみに♪

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